『Happenings』 Bobby Hutcherson |
共に好みに節操がないのだが、その日の気分に合わせて酒を選び、一日の最後を締めくくる音楽を選んでいることが多い。
今夜の肴はこのアルバム、『Happenings』で行こう。

Bobby Hutchersonの'66年の代表作を、静かに室内に行きわたらせる。
晩秋の夜にアルコールを溶かすには、Vibesの音色が適している。
決して体を温めることはない。むしろピンと張り詰めた空気で支配し、冬の到来を告げてくれる。
今夜はWilkinsonのウォッカとSchweppesのトニックウォーターを注ぐ。
'60年代の、大人の映画のクラブ・シーンを思い浮かべながら『処女航海』を迎え入れる。
若い頃、「大人になったらこんな酒の飲み方をしよう」と思ったイメージに近いのだが、
やってみると、意外に淋しいものである。
Bobby HuchersonのVibeは甘い感じがしていいなと思う反面、
Roy Ayersが聴きたくなりました。
掴みどころのないメロディラインなのに、妙に耳に残りますよね。
最近は、この時代の「軽さ」に惹かれるんですね。
ヘビーな曲や映画に向き合えないんですよ。
気力体力共に、ほころびがあるからかもしれません。