2012年 11月 24日
博多千年煌夜 |
連休初日の夜。
ライトアップウォーク「博多千年煌夜」が開催されているときいて行ってみた。
博多、祇園界隈の寺社をライトアップして、夜歩きを楽しんでもらおうという試みのようだ。
スタートは真言宗系の東長寺。開門前から、多くのシルバー層が列をなしている。
五重塔の朱色が鮮やかに浮かび上がり、本堂は紫苑に彩られる。紅葉も、色が深くなってきた。
場所を移して、次はメインである承天寺。
その前に、子供はぜんざい、大人は生蕎麦で少し空腹を満たす。そのうち、先ほどよりも長い列が寺の周りを囲んでいるのに気づき、急ぐことにした。ここは枯山水が有名な臨済宗系の禅寺である。10分ほど並んで境内に入ると、靴を脱ぐように促される。
本堂から眺めた枯山水はまるでポップアートのように着色され、抽象化されていた。感嘆の声が、いたるところから漏れる。
ここは好みの分かれるところかもしれないが、僕は日本の宗教的美意識は、極めて鮮やかな色彩を前提としたと思っている。色彩にこだわりの強い映画監督、鈴木清順にそのことを教えられたし、小林泰三氏の著作『日本の国宝、最初はこんな色だった』でもその事実は裏付けられている。枯山水も、たまにはグラム・ロック風な衣装をまとっても許されるだろう。いや、今日こそがハレの日なのだ。
その後は博多の総鎮守である櫛田神社に足を向けた。
慣れ親しんだこの場所には、祭りの要素を期待していたが、そこは裏切らない。参詣の順路をたどっていくと、B級グルメのマルシェが並んでいる。
我が家は”馬刺のステーキ”という、自己矛盾したネーミングの串焼きやソーセージを楽しみ、僕は底冷えした体に日本酒の熱燗を流し込んだ。
なんとも不思議な連休初日の夜である。
日常に身近であるようで、きっと、こんな日はまたとない。
ライトアップウォーク「博多千年煌夜」が開催されているときいて行ってみた。
博多、祇園界隈の寺社をライトアップして、夜歩きを楽しんでもらおうという試みのようだ。
スタートは真言宗系の東長寺。開門前から、多くのシルバー層が列をなしている。
五重塔の朱色が鮮やかに浮かび上がり、本堂は紫苑に彩られる。紅葉も、色が深くなってきた。
場所を移して、次はメインである承天寺。
その前に、子供はぜんざい、大人は生蕎麦で少し空腹を満たす。そのうち、先ほどよりも長い列が寺の周りを囲んでいるのに気づき、急ぐことにした。ここは枯山水が有名な臨済宗系の禅寺である。10分ほど並んで境内に入ると、靴を脱ぐように促される。
本堂から眺めた枯山水はまるでポップアートのように着色され、抽象化されていた。感嘆の声が、いたるところから漏れる。
ここは好みの分かれるところかもしれないが、僕は日本の宗教的美意識は、極めて鮮やかな色彩を前提としたと思っている。色彩にこだわりの強い映画監督、鈴木清順にそのことを教えられたし、小林泰三氏の著作『日本の国宝、最初はこんな色だった』でもその事実は裏付けられている。枯山水も、たまにはグラム・ロック風な衣装をまとっても許されるだろう。いや、今日こそがハレの日なのだ。
その後は博多の総鎮守である櫛田神社に足を向けた。
慣れ親しんだこの場所には、祭りの要素を期待していたが、そこは裏切らない。参詣の順路をたどっていくと、B級グルメのマルシェが並んでいる。
我が家は”馬刺のステーキ”という、自己矛盾したネーミングの串焼きやソーセージを楽しみ、僕は底冷えした体に日本酒の熱燗を流し込んだ。
なんとも不思議な連休初日の夜である。
日常に身近であるようで、きっと、こんな日はまたとない。
by cassavetes69
| 2012-11-24 01:11
| その他
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