2005年 06月 12日
『海辺のポーリーヌ』 |
6/9 Away 4:11
「アジサイの花、咲いてたでしょう。あれよかったなあ。お母さんだか伯母さんだかが出て来て、洒落とったなあ」「あのアジサイがとどめをさすね」
淀川長治さんの言葉だ。
その賛辞の対象は、映画『海辺のポーリーヌ』である。
僕も実際に、避暑地での少女をめぐる、さざ波のような揺れを捉えたこのフィルムの中の、
アジサイに目を奪われた。
淀川さんの言葉で、僕の記憶にしっかりとアジサイが残っていることを気づかされた。
この国では、いくらかの憂鬱さと寂しさから連想させる紫の花を、バカンス気分に溢れたエリック・ロメールの映画で確認するのも贅沢の一つだ。
梅雨明けも、そう遠くはなさそうだ。
「アジサイの花、咲いてたでしょう。あれよかったなあ。お母さんだか伯母さんだかが出て来て、洒落とったなあ」「あのアジサイがとどめをさすね」
淀川長治さんの言葉だ。
その賛辞の対象は、映画『海辺のポーリーヌ』である。
僕も実際に、避暑地での少女をめぐる、さざ波のような揺れを捉えたこのフィルムの中の、
アジサイに目を奪われた。
淀川さんの言葉で、僕の記憶にしっかりとアジサイが残っていることを気づかされた。
この国では、いくらかの憂鬱さと寂しさから連想させる紫の花を、バカンス気分に溢れたエリック・ロメールの映画で確認するのも贅沢の一つだ。
梅雨明けも、そう遠くはなさそうだ。
by cassavetes69
| 2005-06-12 23:30
| 映画
|
Comments(7)
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limestone55 at 2005-06-13 17:38
監督の名前はもちろん作品名も初見ですが、逆光で撮影された上の小さな画像と、『避暑地での、、、』のコメントにハリウッド的ではない、繊細な映像美の作品では、、と思いますが、、、果たして、、、。
画像のみのささやかなポストにTBいただき、感謝します。
画像のみのささやかなポストにTBいただき、感謝します。
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cassavetes69 at 2005-06-13 22:41
limestone55さん、コメントありがとうございます。エリック・ロメールという人は80歳代の老人ですが、映画というものを知り尽くしているんです。決して、単純に「映像が美しい」というタイプではないんですが、それが動き出すと、とてつもなくいいんです。『緑の光線』はとんでもない傑作ですよ。
ところで、「6/9 Away 4:11」は色彩を調整されてるんですか?
ところで、「6/9 Away 4:11」は色彩を調整されてるんですか?
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limestone55 at 2005-06-13 23:45
80歳ですか!!、、、なんだろう、知り尽くした上で「男の性」とでも言うものが映像化されているですかねー、上手く言葉にできませんが。
6/9の画像ですが、実際はもう少し赤が柔らかい感じです、彩度が低いといいますか(モニターの具合にもよりますね)、あとはシャープネスとコントラストを少し調整しました、「見たまま」が基本ですが微妙です。
「聞く、観る」リストがまた増えました、ありがとうございます。
6/9の画像ですが、実際はもう少し赤が柔らかい感じです、彩度が低いといいますか(モニターの具合にもよりますね)、あとはシャープネスとコントラストを少し調整しました、「見たまま」が基本ですが微妙です。
「聞く、観る」リストがまた増えました、ありがとうございます。
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cassavetes69 at 2005-06-14 12:30
limestoneさん。わかりやすい解説ありがとうございます。
ロメールの映画はご指摘のように、逆光が多いのです。
手持ちのカメラが殆どですし、一見無造作な中に、この人にしか出せない空間が広がるのだから不思議です。退屈なさるかもしれませんが、是非一度、お試しください。
ロメールの映画はご指摘のように、逆光が多いのです。
手持ちのカメラが殆どですし、一見無造作な中に、この人にしか出せない空間が広がるのだから不思議です。退屈なさるかもしれませんが、是非一度、お試しください。
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roadman1971 at 2005-06-15 18:36
飛鳥山公園の裏、紫陽花の花が咲き乱れる飛鳥の小径をアマチュア写真家の皆さんのムードを壊すようにランニングしている風情の足りないものです(笑)
>Limestone55さま
エリック・ロメール氏は傑物です。どなたか失念しましたがフランスの写真家が撮られたポートレートで70代にはいったロメール氏のTシャツ姿で縄跳びしている写真がありますが、体格・雰囲気とも素晴らしいです。
>cassavetesさま
僕にとってはポーリーヌの小さなビキニが眩しいこの映画ですが、リベットやドワイヨンや、歳のいったフランス人は若い女性を撮るのが上手ですよね。
>Limestone55さま
エリック・ロメール氏は傑物です。どなたか失念しましたがフランスの写真家が撮られたポートレートで70代にはいったロメール氏のTシャツ姿で縄跳びしている写真がありますが、体格・雰囲気とも素晴らしいです。
>cassavetesさま
僕にとってはポーリーヌの小さなビキニが眩しいこの映画ですが、リベットやドワイヨンや、歳のいったフランス人は若い女性を撮るのが上手ですよね。
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hinanotiare at 2006-06-23 17:41
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cassavetes69 at 2006-06-25 10:59
hinanotiareさん、随分昔の記事にどうも。
そうそう、ロメールらしい「含み」と茶目っ気のあるつくり創り方ですね。
20年近く前になるのですが、この映画は私にとってロメールの二作目でした。エリック・ロメールと自分の感性の相性を確信した一本でした。
アマンダ・ラングレが行方不明?それは知りませんでした。
それが次のスライへのコメントにつながっているとか???
そうそう、ロメールらしい「含み」と茶目っ気のあるつくり創り方ですね。
20年近く前になるのですが、この映画は私にとってロメールの二作目でした。エリック・ロメールと自分の感性の相性を確信した一本でした。
アマンダ・ラングレが行方不明?それは知りませんでした。
それが次のスライへのコメントにつながっているとか???