『日曜日が待ち遠しい!』 |
こんなに爽やかなモノクロ映像が、フランソワ・トリュフォーの遺作とは。
瑞々しく、切なく、儚い映画を撮り続けたトリュフォーらしい最期とも言えるだろう。
「作家主義」という考えを映画史に持ち込み、それまで娯楽映画の職人とされていたアルフレッド・ヒッチコックやハワードホークス等を、「偉大なる映画作家」という高みに押し上げたのは、批評家としてのトリュフォーやゴダール等の活動の成果だった。
そして、自らその「高み」であるヒッチコックに挑み続けたのが、他ならぬトリュフォーだった。『黒衣の花嫁』は惨敗だった。しかし、この『日曜日が待ち遠しい!』は、フィルムからあふれ出る「愛嬌」という点でヒッチコックに肩を並べている。
とにかく、可愛らしいサスペンスなのだ。
今なお、活躍を続けるジャン=ルイ・トランティニャン。『永遠のマリア・カラス』で再び多くの人々に知られることになったファニー・アルダン。
トリュフォーと親しい山田宏一氏が語っていた。このフィルムの試写でトリュフォーから「どこで犯人が判った?」と聞かれたが、ファニー・アルダンの美しい足の運びを見とれて、そんなことまったく考えていなかったと。適当に返事をしてごまかしたらしい。
優れた映画とはそういうものだ。ヒッチコックのフィルムを、アガサ・クリスティーのように、謎解きをしながら観る人はいまい。仮にそうだとしたら、ヒッチコック映画を楽しむ資質を欠いている。
その点でも、『日曜日が待ち遠しい!』で、トリュフォーはヒッチコックの真髄に迫った。
彼らしく、サスペンスではなく、瑞々しさで、プロットに勝利した。
ゴダールとは訣別した。失敗作であろうが、それが「映画」であれば、ひたすら撮った。
最期まで「巨匠」となることなく、瑞々しく、切なく、儚い映画を撮り続けた。
なんて清々しいフィルムを最期に残して、逝ってしまったのだろう。
これほどまでに、映画への愛に溢れた作家を、僕は知らない。
こういった偶然が好きなんです、、、ドライブのときにラジオから流れてくる思い出の曲、最近気になっていることがブログの話題だったり、、、。
ゴットファーザー パートⅡ これから観ます。
すみません、ポストに関係ないコメントで。
私は子育てオンリーで、どっと疲れが溜まっています。
なんとか子守唄代わりの静かな音楽と、寝る前にヘッドフォンで音楽を聴く程度ですが、泣き声を察知できる程度の音量でしか聴けません。
映画を観ることができないのが、つらいです。
これも可愛い悪魔のためなので、暫くは我慢、ですね。
肩おもみしましょうか?
cassavetes Line Cinema(変な英語?)渋すぎです。
渋すぎてレンタルショップにおいておりません。(涙)
この映画見た事はありませんが、二枚目のコマだけ見ても美しいですね。
トリュフォーはシリーズでDVD化されていますので、『日曜日が待ち遠しい!』は結構置いていると思いますよ。革新的な映画から、徐々に大衆的な映画に移行して行ったフランス映画界を代表する作家の一人ですが、大衆的だからといって、質が落ちているわけではありません。
『大人は判ってくれない』『ピアニストを撃て』『突然炎のごとく』という初期の3作品が評価されていますが、私自身は彼の最高傑作は『柔らかい肌』という作品だと思っています。
いつでも、なんでも、してあげたい気持ちになりますよね(、、、ねっ!)、「命のあることの不思議」、といいますか感動はあっという間にすぎて、今はでは違った楽しみを与えてもらってます。
「死亡遊戯」もみました、こちらは放送されるの知っていたんですが「パリテキサス」ほんと「チャンネルいじっててヨカッタァ〜」です。(かなり感動的でした、出会いが)
パートⅡ観終わりました、30年もの月日が過ぎていたとは、、、。
よいきっかけをいただきありがとうございます、今度はトリュフォーですか、、これもまた、ちょっとまえにNHKBSでやっていたよな、ちゃんと観ておけばよかった。
Cool Struttin' はiTunesに取り込み済みです、ゆったり感がいい。
でも途中で「あれ、Ⅲの見間違いだったか?」と不安になりましたが、、。
デニーロ、カッコ良かったです、アルパチーノ、、、ほんとにそう(マフィア)なんじゃないかと思うほど研ぎすまされた感じが怖い位でした。
「パリテキサス」の10年前なんですね。
改めて「パリテキサス」を観て、トラヴィスはレビューとかでよく言われている「記憶喪失」ではないんじゃないかと感じました、不器用に今一番大事(気になる)と思う事を順番に解決しようとしたのではと、、、。
トリュフォーの作品は(というか映画全般)あまり見ていなくて、『日曜日が待ち遠しい!』も未見なのですが、『柔らかい肌』はフランソワーズ・ドルレアックのかわいさというか美しさが印象的で好きな映画です。カトリーヌ・ドヌーヴよりも好みです。(お前の好みなんてきいてないってつっこまれそうですが。)
ご確認頂けたようでなによりです。今や立派な主役を務めるダニー・アイエロという役者もあの映画で一瞬、出てきます。ロサト兄弟の役で。
マニアな話ですみません。
『パリ、テキサス』については機が熟したら書きますので、お待ちください。
映画を観ていないといいながら、映画ファンを公言する人でも素通りする『柔らかい肌』に触れられていたとは、少し感動しています。
しかもドルレアックが好みなんて。通ですね。さすがに私はド・ヌーヴ派ですが。『柔らかい肌』は、ヌーベルバーグ期で最も官能的な映画だと思っています。エロスとはこういうものだと思います。
『日曜日が待ち遠しい!』は軽さが心地よいですよ。
私のお気に入りのフランス人俳優で大変素敵な女優だと思います。
知られるところでは、トリュフォーの最後の女性でしたね、ファニー・アルダンは。硬質なイメージがあるようですが、私にとっては好みの女性であり、女優です。『隣の女』も大好きな作品です。
『永遠のマリア・カラス』以降、再び日本での知名度もあがって、個人的には嬉しいです。
私の本音は少なくともモニカ・ベルッチみたいに1965年に生まれで日本に生まれたかったです。今の時代特に1990年代の終焉と共にますます昔の時代を羨ましく思う私です。
'83年生まれなんですね。このポストのトリュフォーが無くなる前年のことですね。私は当時、ハリウッドの'40~'50年代に活躍した女優たちに憧れました。同年代ではソフィー・マルソーだけ特別でした。いまだにサインを真似できます。
日本に生まれたかった、と仰るのは素直に嬉しいです。私は同世代よりはノスタルジーを感じる時代が古いのですが、台湾人さんも結構渋いセレクトですね。
またお立ち寄りください。
台湾人さんと同じく、テレビや新聞、電話やメール、あるいはインターネットを通じて状況を把握しているひとりです。仰せのように凄惨な事態を目の当たりにして、痛ましい気持ちになるのと同時に、今後の推移にもいまだ不安を残しています。
私は被災者ではありませんが、貴国からのご支援のニュースにも日本人のひとりとして胸を熱くしています。もちろん、今回のコメントもありがたく頂戴しています。
今、この局面では災害対策の素人では出来ることは限られています。
ただ復興の際には、個人としてできることを粛々とやろうと思っていますので、そのかたちで台湾人さんのご心配にも報いたいと思います。
被災地の一日も早い復興を共にお祈りいただければ幸いです。
オープニングから引き込まれて、観ている間ずーっと幸せな気持ちでした♪
好きな男のために探偵ごっこなんて。しかも男装したまま?ちっこい鍋でコーヒー沸かして。あぁ、かわいらしい。何度か平手打ちされたりしても、全然平気だし。すりガラスの向こうをわざと往復して、美脚を見せつけるとこが好きです。
最後の結婚式のシーンの、子供たちの並んだ足も。最後まで楽しかった。満足。
あ、もちろんサスペンスとしても楽しみましたよ(笑)
ファニーアルダンのとこから犯人の顔が見えなくてもどかしいっ!とか、部屋の中で争ってるシルエットが見えて大変っ!とか(笑)
トリュフォーって、最初からこういう映画が撮りたかったんじゃないか?と勝手に思っています。
ファニー・アルダンもいいですよね。